2020年12月1日
静かに呼吸を整えながら自己の死の姿をイメージしてみる時、
今この瞬間に生きているという自己の紛れもない真実が現れる。
その時に「自分には何もない」と感じる場合、それは自分自身が見えていないのであり、
自己を探し出すための深層心理への旅の始まりを意味する。
「自分は満たされている」と感じる時、
それは自分自身のそれまでの人生を誠実に見据えた真の姿であり、
他者や後世を思いやり、支えることのできる有機的なエネルギーの存在を指し示す。
満たされた幸せを実感すればこそ、自己自身のために生き抜いてきたことが誇りとなり、
そして死に行くという運命でさえ愛おしく感じる。
自己を十分に生きたという実感において、誰かのために尽くすことへの渇望が湧き上がる。
惜しみない愛を注いでくれた人々への想いに浸りつつ、
授かった愛を社会へと還元することがさらなる幸せをもたらす。