2017年7月20日
知性に依存し、知性に酔いしれ、知性のみに価値を見出そうとすることこそ、
社会での立場を得ることの妨げをもたらす。
知性は時に自己を酷く陥れる。
知性は自己の和の能力を奪い、自己を人々から隔離し、
外部との接触に恐怖をもたらし、他者を敵対視せしめ、
自己における社会での可能性を蝕む。
知性に囚われていれば見えない可能性との出会いをも失う。
知性にうぬぼれるから未だ日の目を見ない。
主義や派閥を形成することは自己の判断基準を得る上で重要だが、
それらは常に社会の多様性の下においての一部に過ぎないことを見逃してはならない。
知性や自らの判断力を世界の真理なるものと同格に評価することは厄介な妄信であり、
妄信は他者を見下し、軽蔑し、偏った価値観を平然と強要する。
人にはそれぞれ固有の試行錯誤があり、人生での教訓があり、
その上に様々な価値観が生まれる。ただそれだけのことである。